【AIボット体験記 第4話】テストネットで初注文、そしてバグ祭りが始まった

AIボット体験記 第4話 お金を使う前にAIがテスト開始 AIボット体験記

前回(第3話)は、Xで見た手法をAIに渡して、Yoshi botの骨組みができたところまで進みました。

水平線もピンバーも、私はまだちゃんと分かっていません。

それでもAIは、環境認識、水平線、反発パターン、損切り、分割利確、ロット管理をどんどんコードにしていきました。

ここまで来ると、こちらの気持ちはもう完全に前のめりです。

「じゃあ、テストネットで動かしてみよう」

本物のお金ではありません。Hyperliquidのテスト環境でもらった練習用のUSDCです。

だから少し気楽に見ていました。

……この時点では。

⚠ この連載について

この連載は、AIを使った自動取引ボット作成の体験記です。投資助言や売買推奨ではありません。暗号資産は大きく値動きし、損失が出る可能性があります。実際に試す場合は、必ず自己責任で、余剰資金の範囲で判断してください。

今回の流れ

  1. テストネットで自動取引をONにする準備が整う
  2. 最初はシグナルが出すぎて、AIが条件を厳しくする
  3. 今度は3時間たってもポジションを取らず、条件を見直す
  4. ついに初注文が出るが、SDKの呼び出し方でエラー
  5. 注文は通ったが、SL/TPやサイズ計算でまた詰まる
  6. 「テストネットでよかった」と心から思う

まず、シグナルが出すぎた

テスト用USDCがボットから見えるようになり、ダッシュボードも動きました。

画面には、接続状態、監視している通貨ペア、シグナル、ログ、自動取引のスイッチが並んでいます。

いかにも「それっぽい」画面です。

私は当然、早くONにしたくなります。

ところが、最初のログを見たAIはこう判断しました。

そのときの会話イメージ

私: テスト用USDCも見えました。これで動かせますか?
AI: 動かせます。ただ、ログを見るとシグナルが頻繁に出すぎています。これは「勝てる形以外触らない」に反しています。
私の心の声: え、動く前からもう反省会?

AIは、水平線の判定や同じシグナルの重複を見直し、シグナルが出すぎないように条件を厳しくしました。

たしかに、毎分のように「入れそうです」と言われても、それはYoshiさんの「これ以外はやらない」という話とは違います。

このあたりで私は、AIがただコードを書くのではなく、元の手法とのズレも見ていることに少し驚きました。

厳しくしたら、今度は何もしなくなった

ところが、次は逆の問題が起きます。

しばらく見ても、ボットが全然ポジションを取りません。

私は聞きました。

「約3時間で一度もポジションを取っていませんが、入れるところはありませんでしたか?」

この質問、いま見ると完全に初心者の焦りです。

AIがログを確認すると、原因は条件を厳しくしすぎたことでした。

トレンド判定のしきい値が厳しく、実際には下方向っぽい動きがあるのに、ボット側では「方向がはっきりしない」と判定されていたのです。

この時点で起きていたこと

  • シグナルが出すぎるので条件を厳しくした
  • 厳しくしすぎて、今度はほとんど入れなくなった
  • ログを見て、どこで止まっているかを確認した
  • トレンド判定やログ出力の方法を修正した

この段階で、私はようやく分かってきました。

自動取引ボット作りは、「勝てるコードを一発で書く」作業ではありません。

むしろ、ボットがなぜ入らないのか、なぜ入りすぎるのか、どこで止まっているのかを、ログを見ながら少しずつ直す作業でした。

地味です。

でも、ここを飛ばすとたぶん危ない。

ついに初注文、そしてすぐエラー

条件を見直したあと、ついにシグナルが出ました。

下方向のシグナル。弱気ピンバー。水平線付近。

AIは「シグナル検出、自動エントリー試行」と判断しました。

「来た」

と思いました。

ところが、そこで最初に出たのは、約定の喜びではなくエラーでした。

Hyperliquid SDKの呼び出し方が、AIの想定と実際で違っていたのです。

ざっくり言うと、AIは「こう渡せば注文できるはず」と書いた。でもSDKは「その渡し方じゃ分からない」と返してきた。

ここでまた修正です。

AIの指示通りに進めて本当に大丈夫か不安になる場面
テストネットなので落ち着いて見られますが、画面にエラーが出るたびに心拍数は上がります。

AIはSDKの中身を確認し、注文の呼び出し方を修正しました。

そして、再起動。

もう一度、自動取引ON。

次のシグナル待ち。

このあたりから、私は完全に「AIが作るのを見守る人」ではなく、「AIが修正するたびに画面を確認する係」になっていました。

注文は通った。でも、まだ安心できない

その後、ついにテストネットで注文が通りました。

ログ上では、BTCのショート注文が約定しています。

「おお、本当に入った」

たぶん私は、このとき少し感動していました。

ただし、感動は長く続きません。

次に出てきたのは、損切りや利確の注文がうまく置けていない問題でした。

エントリーはできた。でも、SL/TPが正しく設定できていない。

これは怖いです。

ボットが注文を出せないより、もっと怖い。

なぜなら、入るだけ入って、守りの注文がない状態になり得るからです。

実際、テストネット上の残高も少し減りました。

本物のお金ではありません。でも、画面上で数字が減ると、やっぱり少しだけ胃がきゅっとします。

今回の落とし穴

思っていたこと: 注文が通れば、もうだいたい成功。

現実: 注文が通ってからが本番でした。損切り、利確、注文サイズ、部分約定、ポジション管理まで、ひとつでもズレると「半分だけ動く危ないボット」になります。

サイズが大きすぎる問題も出た

さらに、別のシグナルでは「注文サイズが大きすぎる」というエラーも出ました。

原因は、損切り幅が小さすぎると、計算上のロット数が大きくなりすぎることでした。

たとえば、少ししか逆行しない前提で損切り位置を近くに置くと、同じリスク額でも取引量は大きくなります。

理屈では分かります。

でも、実際にログで「サイズが大きすぎます」と怒られると、かなり現実味があります。

AIは注文サイズの上限を入れ、取引所側の小数点ルールに合わせる処理も直していきました。

ここでもまた、私は思いました。

「テストネットで本当によかった」

この一言に尽きます。

今回の学び

第4話の学びは、これです。

自動取引ボットは、動いた瞬間から新しい問題が出る。

コードが完成したように見えても、実際に取引所へ注文を出すと、そこから別の世界が始まります。

SDKの呼び出し方。

注文サイズ。

SL/TP。

部分約定。

ポジション管理。

ログだけ見ていると、AIがどんどん直してくれて頼もしいです。

でも同時に、私はこうも思いました。

「これ、本番だったらだいぶ怖いな」

だからこそ、テストネットで失敗しておく意味があります。

テストネットの数字が少し減っただけでも、私は十分にびびりました。

本物のお金で同じことをしていたら、たぶん笑って記事にできていません。

次回は、このあとしばらくボットを監視した話です。

ポジションが残ったまま数時間が過ぎ、TP1が約定したり、トレーリングSLの計算ミスが見つかったり、また別の深い穴に入っていきます。

どうやら、AIボット作りの本番は、作ったあとに始まるようです。

💬 コメントでの指摘も歓迎です

この連載は、私自身も勉強しながら進めている実験記録です。投資手法そのものへのご意見や、「このテスト順は危ないのでは?」「注文サイズの考え方はこうした方がいいのでは?」といった問題点の指摘があれば、ぜひコメント欄で教えてください。個別銘柄の売買指示ではなく、安全面・検証面の気づきとして、今後の検証や続きの記事の参考にします。

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