前回(第10話)は、いったん全部閉じて、まっさらな状態からやり直した話でした。
ポジションをゼロに戻して、気持ちもリセット。
「今度こそ、落ち着いて見られるはず」
そう思って画面を眺めていた私は、あることに気づきます。
……これ、もしかして、手数料で負けてない?
⚠ この連載について
この連載は、AIを使った自動取引ボット作成の体験記です。投資助言や売買推奨ではありません。暗号資産は大きく値動きし、損失が出る可能性があります。実際に試す場合は、必ず自己責任で、余剰資金の範囲で判断してください。
今回の流れ
- 「手数料だけで削られていないか?」と気づく
- 損切り幅が狭いと、ロット(取引量)が大きくなると分かる
- ロットが大きいと、そのぶん手数料も大きくなる
- 損切り額は想定内でも、手数料込みでは想定より負ける
- 手数料込みでロットを計算するように直す
もしかして、手数料だけで削られていない?
負けている取引を見ていて、私は妙なことに気づきました。
大きく逆に動いて負けた、という感じではないのです。
それなのに、じわじわ減っている。
「これ、相場で負けてるというより、手数料でちょっとずつ削られてないか?」
そう思って、AIに聞いてみました。
すると、返ってきたのは「鋭い観察です」という言葉でした。
ほめられて、ちょっとうれしくなりましたが、内容はぜんぜん油断できない話でした。
損切り幅が狭いと、ロットが大きくなる
ここで、ロット(取引量)の計算の話になります。
それまでのボットは、ざっくり言うと、こういう計算で取引量を決めていました。
取引量 = 許容できる損失額 ÷ 損切りまでの幅
許容できる損失額、というのは「1回でこれくらいまでなら負けてもいい」という金額です。
損切りまでの幅、というのは「どこまで逆に動いたら損切りするか」の距離です。
ここで問題になるのが、損切りの幅を狭くしたときです。
割り算なので、割る数(損切り幅)が小さくなると、答え(取引量)は大きくなります。
つまり、損切りを近くに置くほど、取引量はどんどん大きくなるのです。
ロットが大きいと、手数料も大きくなる
そして、ここがこの回の本題です。
取引手数料は、ふつう、取引量が大きいほど大きくなります。
ということは——損切りを狭くして、取引量が大きくなると、そのぶん手数料も大きくなるわけです。
損切りの「負ける金額」だけ見ていると、想定内に見えます。
でも、そこに手数料が乗ってくると、実際の負けは想定より大きくなる。
しかも、入って、出て、と往復するたびにかかります。
派手なバグでも、相場の急変でもありません。
ただ静かに、手数料で削られていたのです。
今回の落とし穴
思っていたこと: 負ける額は、損切りの幅で決まる。
現実: 損切りの額だけで取引量を決めると、手数料が計算に入っていません。損切りを狭くするほど取引量が増え、手数料も増えて、静かに損が膨らみます。
AIに言われて、ようやく地味な怖さに気づく
AIは、この問題に対して、ロットの計算に往復の手数料の見込みも入れるように直してくれました。
取引量を決めるときに、損切りの幅だけでなく、かかる手数料も考える。
そうすると、机の上の計算と、実際の結果のズレが、少し小さくなります。
ただし、ここも正直に書いておきます。
これは「手数料を入れれば勝てるようになる」という話ではありません。
あくまで、コストをちゃんと計算に入れる、というだけの地味な修正です。それでも、やるとやらないとでは、ぜんぜん違いました。
ちなみに、手数料は取引所やタイミングによっても変わります。「いつも同じ」ではないので、ここも実際の条件で確認する必要があります。
今回の学び: 自動取引は、手数料をなめると静かに削られる
第11話の学びは、これです。
勝ち負け以前に、コスト(手数料)の計算が地味に大事。
自動取引は、人間より何度も売り買いを繰り返します。
回数が多いということは、手数料がかかる回数も多い、ということです。
1回ぶんは小さくても、何十回、何百回と積み重なると、けっこうな額になります。
「相場で負けた」と思っていたものの一部は、実は「手数料で削られていた」。
これは、画面を派手に動かす話ではありません。でも、見落とすと、静かに、確実に効いてくる。
地味な数字ほど、ちゃんと見ないといけないと、思い知りました。
次回は、その手数料や損切りを直したあと、今度はボットが「まったく取引しなくなった」話です。
💬 コメントでの指摘も歓迎です
この連載は、私自身も勉強しながら進めている実験記録です。投資手法そのものへのご意見や、「手数料の入れ方はこうすべきでは?」「ロット計算が危ないのでは?」といった問題点の指摘があれば、ぜひコメント欄で教えてください。個別銘柄の売買指示ではなく、安全面・検証面の気づきとして、今後の検証や続きの記事の参考にします。


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