【AIボット体験記 第8話】2つのボットを走らせたら、問題も2倍になった

AIボット体験記 第8話 2つのボットを走らせたら問題も2倍になった AIボット体験記

前回(第7話)は、暇になった私が、AIに頼んで2体目のボット(ペアトレードボット)を作り始めた、という話でした。

部品を流用して、それっぽいものができてしまう。便利だけど、ちょっと危ない。

今回は、その2体目を、1体目のYoshi botと一緒に動かそうとした話です。

結論から言うと、問題も、ちょうど2倍になりました。

⚠ この連載について

この連載は、AIを使った自動取引ボット作成の体験記です。投資助言や売買推奨ではありません。暗号資産は大きく値動きし、損失が出る可能性があります。実際に試す場合は、必ず自己責任で、余剰資金の範囲で判断してください。

今回の流れ

  1. 2つのボットを同時に動かせるのか、不安になる
  2. ポートが別なので、技術的には同時に動かせると分かる
  3. でも、見る画面もログも2つになり、確認が一気に増える
  4. ペアトレードボットが「接続中」のまま、進まなくなる
  5. 原因は、画面側のとても小さな記号ミスだった

2つ同時に動かせるのか、不安になった

2体目ができてくると、私はすぐに不安になりました。

「これ、Yoshi botと一緒に動かして大丈夫なのかな」

「片方の接続を切らないと、ぶつかったりしないのかな」

そこでAIに聞いてみます。

そのときの会話イメージ

私: 2つのボットを同時に動かすことはできないのでしょうか。片方の接続を切る必要がありますか?
AI: 画面を表示する場所(ポート)が別なので、同時に動かせます。Yoshi botが3000番、ペアトレードボットが3001番です。

ポートというのは、画面やプログラムが使う「部屋番号」のようなものです。

3000号室と3001号室、というイメージでしょうか。部屋が別なら、ぶつからずに同居できる、という話でした。

理屈の上では、なるほど、と思いました。

問題は、理屈の上では、というところでした。

画面は2つ、ログも2つ、見る場所も2つ

同時に動かせると分かって、私はほっとしました。

でも、すぐに別の大変さがやってきます。

見るものが、全部2つになったのです。

2体になって、2倍に増えたもの

  • 確認する画面(ダッシュボード)が2つ
  • 追いかけるログ(作業の記録)が2つ
  • 接続できているかの確認が2つ
  • 自動取引のON/OFFが2つ
  • 残高や注文の状態の確認が2つ

1体のときでさえ、私はログと注文と画面を見比べて、ヒイヒイ言っていました。

それが、まるごと2倍です。

このあたりで、私は気づき始めます。

「作れる」と「管理できる」は、やっぱり別物だ、と。

AIに頼めば、ボットは簡単に増えます。でも、増えたぶんを見守るのは、ぜんぶ私の仕事でした。

「接続中」のまま止まるペアトレードボット

そして、本格的に混乱が始まります。

ペアトレードボットの画面が、「接続中」のまま、いつまでたっても先に進まないのです。

自動取引のボタンを押しても、ONになりません。

画面が正しいのかどうかも、よく分かりません。

Yoshi bot側も、なんだか自動取引がうまく入らないように見えます。

私はすっかり混乱しました。

「やっぱり、2つ同時に動かすのは無理なんじゃないか」

そう思い込みかけました。

でも、ここがAIボット作りのこわいところで、見えている画面と、裏で動いているものは、必ずしも一致しません。

実は、ボットの本体(裏で動く部分)は、ちゃんと動いていました。

止まっているように見えたのは、画面側だったのです。

原因は、ものすごく小さな記号ミスだった

調べていくと、原因はとても小さなものでした。

ペアトレードボットの画面(フロントエンド、つまり人間が見る側のプログラム)に、ほんの小さな書き間違いがあったのです。

具体的には、プログラムの中の記号の閉じ方が、ほんの少しズレていました。文章でいえば、カッコを閉じ忘れたような、その程度のミスです。

でも、その小さなミスのせいで、画面とボット本体をつなぐ通信(Socket.IOという仕組み)が、そもそも始まっていませんでした。

通信が始まっていなければ、画面には何も届きません。

だから人間の目には、「全部止まっている」ように見えていたのです。

今回の落とし穴

思っていたこと: 画面が止まっている=ボットが止まっている。

現実: 裏では動いていても、画面がつながっていないだけで「全部止まって見える」。小さな記号ミス一つで、人間は状況を見失います。

ほかにも、ログが何もしていないときに表示されない、表がうまく並ばない、といった細かい画面の問題も出てきました。

どれも、取引そのものとは関係ない、地味な画面の話です。

でも、地味だからといって、軽く見てはいけませんでした。

今回の学び: ボットは作るより、見守るほうがむずかしい

第8話の学びは、これです。

取引のロジックと同じくらい、「人間が状態を見て判断できる画面」が大事。

私はずっと、「どう動かすか」ばかり気にしていました。

でも、2体になって分かったのは、こうです。

ボットがちゃんと動いていても、その状態が正しく見えなければ、人間は判断できません。

判断できなければ、止めることも、直すこともできません。

つまり、見守るための画面が壊れていると、ボット本体が無事でも、運用は危なくなります。

気づけば私は、AIに増やされた2つの管理画面を、ただ行ったり来たりして見守る係になっていました。

便利なAIに、ボットを増やしてもらうのは簡単です。

でも、増えたぶんを見守るのは、いつだって人間でした。

次回は、その「見守る日々」の中で、ついにテスト用の残高が、けっこうな額まで減ってしまった話です。

💬 コメントでの指摘も歓迎です

この連載は、私自身も勉強しながら進めている実験記録です。投資手法そのものへのご意見や、「2体運用のここが危ないのでは?」「画面と本体の確認はこうすべきでは?」といった問題点の指摘があれば、ぜひコメント欄で教えてください。個別銘柄の売買指示ではなく、安全面・検証面の気づきとして、今後の検証や続きの記事の参考にします。

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