前回(第5話)は、テストネットでTP1の半分利確が動いたものの、残り半分の損切りや、部分約定後の注文サイズに不安が残った、という話でした。
今回は、その不安をAIにぶつけて、直してもらっていく回です。
ただ、結論から言うと、「AIが全部解決してくれて、めでたしめでたし」にはなりませんでした。
直すたびに、別の穴が見えてくるのです。
⚠ この連載について
この連載は、AIを使った自動取引ボット作成の体験記です。投資助言や売買推奨ではありません。暗号資産は大きく値動きし、損失が出る可能性があります。実際に試す場合は、必ず自己責任で、余剰資金の範囲で判断してください。
今回の流れ
- ログや状況をAIに見せて、危ない点を直してもらう
- 一つ直ると、また別の確認ポイントが見えてくる
- 別のAIにも見てもらって、見落としを探す
- 銘柄が変わると、同じコードでもつまずく
- 「動く」と「安全に運用できる」は、まだ別物だと気づく
直してもらえば終わり、ではなかった
私のやり方は、いつも同じでした。
おかしいと思ったら、ログや画面の状況をAIに見せて、「ここ、どこが危ないですか」と聞く。
すると、AIは原因の候補と、直し方を出してくれます。
それで直すと、たしかに一歩前に進みます。
でも、進んだ先で、また別の問題が顔を出すのです。
「直ったと思ったら、また宿題が増えました」
このころの私の気分は、ずっとこれでした。
ボットを作っているのか、AIからテストの宿題を出され続けているのか、だんだん分からなくなってきました。
ログを見せると、AIが次々に穴を見つけてくる
AIと一緒にログを見ていくと、地味な問題がいくつも出てきました。
出てきた地味な問題の例
- 資金を「最初に決めた固定の数字」で計算していて、実際の残高とズレる
- 「消す注文がありません」というログが、異常なのか正常なのか分かりにくい
- 手数料を考えずに取引量を計算すると、机の上ではよくても実際はずれる
- もとのYoshiさんの「勝てる形以外触らない」から、条件がいつの間にか緩んでいないか
最後のひとつは、コードのバグというより、戦略の話です。
便利だからと条件をゆるめていくと、いつのまにか「これ以外はやらない」が「だいたいやる」に近づいてしまう。
これだと、もとの手法とは別物です。
コードだけ見ていると気づきにくい、こわいズレでした。
別のAIにも見てもらうことにした
ひとつのAIだけだと、見落としもあります。
そこで私は、別のAIモデルや、別のレビューにも状況を見てもらうことにしました。
AI同士でチェックしてもらうと、自分では気づけなかった問題が見えてきます。
「なるほど、こっちのAIはここを心配するのか」
これは、なかなか面白い体験でした。
ただし、ひとつ大事なことも分かりました。
AI同士が見てくれても、最後の判断を丸投げはできない、ということです。
どのAIも、もっともらしいことを言います。でも、何を直したのか、まだ危ない点はどこか。そこを確認するのは、結局いつも私でした。
今回の落とし穴
思っていたこと: AIに直してもらえば、だんだん完成に近づく。
現実: 取引ロジック、資金管理、注文管理は、それぞれ別々に壊れます。一つ直っても、別のところがまだ危ない、ということがふつうに起きました。
銘柄が変わると、同じコードでもつまずく
もうひとつ、地味に大変だったのが、銘柄ごとの違いです。
同じロジックでも、扱う通貨が変わると、そのまま通用しないのです。
たとえば、通貨ごとに「最小の注文サイズ」や「使える小数点の桁数」が違います。
ある通貨では問題なくても、別の通貨だと「その桁数では注文できません」と怒られる。
値段の安い通貨だと、損切りと利確の幅が近くなりすぎて、すぐ閉じてしまうような動きになることもあります。
「ひとつの通貨で動いたから大丈夫」とはいかない。
ここでも、私は何度も「テストネットでよかった」とつぶやきました。
今回の学び
第6話の学びは、これです。
「動く」と「安全に運用できる」は、まだ別物。
AIに直してもらうのは、本当に頼もしいです。
でも、頼もしいからこそ、人間側に必要なことも見えてきました。
直してもらう前に、何が起きたのかをスクリーンショットやログで残しておく。
直したあとは、同じ問題が本当に再発しないか、小さく確認する。
そして、AIが賢いのは分かったうえで、ログを見る自分の目も少しずつ育てる。
派手ではありませんが、これをサボると、賢いAIに乗っかったまま、危ない方向へ進んでしまいます。
💬 コメントでの指摘も歓迎です
この連載は、私自身も勉強しながら進めている実験記録です。投資手法そのものへのご意見や、「銘柄ごとの扱いはこうすべきでは?」「ここは危ないのでは?」といった問題点の指摘があれば、ぜひコメント欄で教えてください。個別銘柄の売買指示ではなく、安全面・検証面の気づきとして、今後の検証や続きの記事の参考にします。


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